土中の見えない根

 脳性小児麻痺で、頭以外は全く動かすことが出来ない田島隆宏さんは、若い頃は一日中、天井をみつめているだけの日々が続き、「なぜこんな体に生まれたんだ。どうせ生んでくれるなら、動ける体で生んでほしかった」と両親を責めることもあった。
ある時、指の動きを感知して動く電動車いすのがあることを知り、自分の体で自由に動かせるのは頭だけなので、顎の下にセンサーをつけた電動ベッドを開発してもらった。そのうちに、外にも関心が向いてきて、写真を撮りたいと思うようになってきた。
カメラのシャッターを工夫して撮る写真は、ふつうの人が撮る写真とひと味違っている。たとえば、田島さんが撮る花は、その花を咲かせるために土の中に張っている根や水分、養分を運ぶ茎や葉のことまで考えて撮ろうとする。ある時、一週間も粘って、コスモスの花にホウジャクという蛾がとんできて、蜜を吸おうとする瞬間の写真をとり入賞した。そんな田島さんの詩集に、こんな一節がある。
「おかあちゃん、僕を生んでくれてありがとう。僕はたまたま不自由だったけれど、幸せです。嘘じゃないよ、おかあちゃん」
人は、自分の存在価値を認めたとき、生きる勇気とともに、感謝の気持ちがわいてくるものなのである。


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更新 2009/01/09

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